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農民新聞コラム「種蒔く人」3月15日号
農民新聞コラム「種蒔く人」
2011年03月15日
▼グローバリズムに生きる企業(昔は多国籍企業といった)は、国境を越えて利益を求め続ける。その優勝劣敗の市場は、一将功なって万骨枯れる世界であり、その後には、競争に敗れた累々たる屍と、目を覆うばかりの貧困と格差が残される。
▼さらには、自然・環境の破壊、地域の荒廃、産業の空洞化、低賃金労働など、そのツケは国家と社会に回される。それが新自由主義経済―貿易自由化、TPPの実体だ。
▼机上の空論でしかない「完全なる市場」を前提としたワシントン・コンセンサスは、理論的にも歴史的・経験的にも、破綻した理論である。
▼マネーと企業の暴走を規制しようというのがリーマン・ショック後の世界の流れである。資源、エネルギーの偏在や枯渇、環境という「成長の限界」の壁でもある。
▼TPP阻止とともに、グローバリズムの対抗軸として、ローカリズムを軸とした、食料、農業、農村の再生に立ち上がろう。(草千里)