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農林水産省への要請書(2019年5月22日)

活動報告

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2019年05月22日

農林水産大臣
  吉 川 貴 盛 様

要 請 書

        全日本農民組合連合会
会 長  斎藤 孝一
 
 昨年12月30日に、アメリカ抜きの環太平洋掲載連携協定(TPP11)が発効したのに続き、日本とヨーロッパ連合との経済連携協定(日欧EPA)も2月1日に発効、さらに、アメリカとは、実質的な自由貿易協定の交渉が進められており、いずれも日本の農林水産業に大きな打撃を与えるものであり、農山村は存亡の危機に直面しています。
 昨年12月の国連総会では「小農の権利を守る宣言」が採択され、また、2019年から国連「家族農業の10年」が始まり、国際的には家族農業を含めた多様な農業の重要性が確認されています。さらに、先日開かれた20か国・地域農相会合でも、増加する世界人口を賄うため、資源の持続可能性確保と生産性向上をめざすとされました。これらは、大規模経営だけでなく、農業の多面的機能を重視し、農村地域を支えてきた多様な担い手を位置づけるとともに、各国の食料自給率の向上を求めるものです。
 つきましては、農業者や農村地域社会を守る立場に立った政策の確立を求め、下記のとおり要請します。
 
一 通商政策について
(1)TPP11および日欧EPAが国内農林水産業や食料自給率に影響を与えることのないよう、万全の施策をとること。特に輸入が急増している畜産・酪農に対する具体的な対策を明らかにすること。
(2)牛肉のセーフガードや乳製品の低関税輸入枠に関して、TPP11協定の第6条による再協議を速やかに求めること。
(3)日米貿易協定交渉でTPP以上の農産物市場開放を求められた場合は、交渉を打ち切ること。また、交渉内容を明らかにし、農民との合意形成を図ること。
(4)RCEPなど他の通商交渉についても徹底した情報公開を行うこと。
 
二 酪農・畜産政策について
(1)経営安定対策としての価格・所得政策を確立すること
1)都府県の生乳生産者対策については、酪農家の減少に歯止めがかからないことから、生乳もしくはプ―ル乳価の生産費を踏まえた、不足払制度や戸別所得補償制度を導入し、酪農経営安定のための抜本的な対策を確立すること。
 (飲用乳、加工原料乳と二本立てとし、都府県・北海道等の地域別生産費との差額を不足払いする制度を基本とする)
2) 肉用牛肥育経営安定特別対策事業(新マルキン事業)について、労働費等の算定の改善、物財費の10割補填、最低限労働費8割を補償する方式へ改善を図ること。また掛金負担を含めて、農家へは実質9割補填となる制度設計とすること。
3) 飼料負担増などのコスト増を踏まえ、肉用子牛の経営安定のため、肉用子牛生産者補給金の保証基準単価を引き上げること。また、乳オスのヌレ子については、副産物による酪農経営安定を図る観点から、最低保証基準価格を設けること。
4) 改定畜安法で、指定生乳生産者団体制度が廃止され、全量委託という農協の共販が否定され、結果、買たたきなど乳価の低下や低迷が懸念される。そのため?を踏まえたセーフティネットを早急に確立すること。
(2)自給飼料増産対策については、水田での飼料稲・飼料米のほか飼料用トウモロコシの増産強化対策、里山・水田での放牧の取組み、鳥獣害対策の強化、水田・樹園地・里山等の飼料生産基盤への転換促進、農地中間管理機構よる集積事業との組み合わせによる利用促進対策など、総合的な取組みを強化すること。特に、飼料稲・飼料米・耕畜連携等は現行水準を継続するとともに、飼料用トウモロコシの栽培、その他飼料作物の栽培など、交付金単価を上げ、取り組みを促進すること。
(3)鳥獣害対策や条件不利地域対策としての中山間地域直接支払の上乗せ助成措置を講ずること。(放牧面積、自給飼料作付面積、もしくは和牛・乳牛の頭数を対象とする)
(4)資源循環および再生エネルギー利用の促進など、環境にやさしい畜産業の推進のための対策を講じること。
(5)酪農・畜産の後継者確保のため、独自の就農制度を創設すること。また、酪農畜産ヘルパー制度の拡充、生産法人での研修制度、コントラクター、TMR作業従事者の育成支援制度などを充実すること。                     
(6)各地で頻発する地震・台風・水害等の災害からの復旧対策に万全を期すること。また、災害対策としての電源確保・製造輸送ライン確保対策を確立すること。
1)酪農・畜産農家および関係団体における災害対策への助成措置を講ずること。
2)バイオマス等の再生エネルギー生産の奨励とあわせ、売電と自家消費の切り替えができる制度を確立すること。

以  上

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