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「TPPはどの国にとっても害」─5月末に国際シンポ開く

活動報告

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2013年05月30日

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 全日農も参加している、環太平洋経済連携協定(TPP)の問題を追及している「TPPを考える国民会議」(代表:宇沢弘文さん、原中勝征さん)と、市民団体の「TPPに反対する人々の運動」は、5月29日と30日に海外ゲストを迎えての国際シンポジウムを開催しました。これは、日本のTPP交渉参加が想定されている7月を前に、TPPの問題点を国際的な観点も含めて捉え直そうと開かれたもので、各国の研究者や弁護士、運動団体代表などがTPPの抱える数多くの問題点を指摘しました。
 5月29日に参議院議員会館で開かれた国際シンポには300人が参加し、TPP研究の第1人者であるニュージーランド・オークランド大教授のジェーン・ケルシーさんが「日本がTPP交渉に入ってもリーダーシップを発揮するとは思えない」とし、日本が7月の交渉会合では最後の3日間しか参加出来ず、それまで交渉内容を見ることが出来ないことや、日米の事前協議で自動車分野などで「異例の譲歩」をした点を理由に挙げました。
 国際貿易交渉の問題点を調査している米国の市民団体「パブリック・シチズン」のローリー・ワラックさんは米国の通商代表部の代表が大手金融機関出身であることなどを指摘し、「TPPは貿易交渉の場を借りた大企業の侵略だ。どの国の人々にとってもよくない交渉だ」と強調しました。
 TPPのモデルといわれる、米国と韓国との米韓自由貿易協定(FTA)に詳しい韓国の金鐘佑弁護士は、投資家が相手国の政府を訴えて制度政策の変更を求めるISD条項について「米韓FTAの締結の前には韓国政府はISDで訴えられることはないと説明していたが、1年も経たないうちにISDで訴えられている」として、「日本がTPPに入ることは、これ以上の結果になる」と警告しました。
 その後、元外務省国際情報局長の孫崎享さんや元大蔵省官僚の榊原英資さんなどを交えて、討論が行われました。
 
 「TPPをとめる!韓米FTA・NAFTAからの警告」と題して、5月30日の夜に連合会館で開かれた国際シンポには市民など100人以上が参加しました。ジェーン・ケルシーさんや金鐘佑さんの他に、韓米FTAに反対する国民運動本部の共同代表を務めている朴錫運さんが、韓国でのFTA反対運動の経過を説明したうえで、「単純な経済協定ではなく、韓国の法律体系を米国化するものだ」と同FTAを批判。「TPPも本質は同じで、日本の主権が侵される」と述べました。
 また、「韓国農漁村社会研究所」の権寧勤副理事長は、「韓米FTAによって今後、食料自給率が低下し、世界の飢餓問題をより深刻化させる。アジアとアメリカの農業体系は違う。水田は生物多様性を守っている」など、農業の大切さを訴えました。
 さらに、20年前に、米国とカナダ、メキシコの間で締結された「北米自由貿易協定」(NAFTA)の問題を追求している、メキシコの労働組合活動者のマリカルメン・リャマスさんが、「NAFTAによって多くの分野の人々が影響を被った。労働者の実質所得は低下し、かつては一家は1人の労働で賄えたものが、今では3人が働かないと食べていけない。農産物価格も米国からの輸入で半分に下がり、農家は失業した」と、その厳しい現実を報告しました。
 シンポジウムでは、これから各国の現状や情報を共有し合い、「TPPに象徴される新自由主義に基づくグローバリゼーションに対抗する運動も地域に根ざし、国境を超えてつながろう」と、アピールを確認しました。
 なお、海外ゲストは東京でのシンポに前後して、北海道、山形、新潟、栃木、愛知、大阪、鳥取、福岡、鹿児島、沖縄で、それぞれ集会に参加してTPPの問題を訴えました。全国の参加者は総計で約3000名になりました。
 

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